津市大門「海鮮和食 魚九(うおく)」

代々受け継がれてきた変わらない味と三代目の挑戦

大門通り商店街に店舗を構える「魚九(うおく)」は、1947年に先々代が寿司店としてオープン。現在は三代目が海鮮和食処として営業しています。

「昔の味を守りつつ、今の要素を取り入れ、魚九は少しずつ姿を変えて進化しています。」と話すのは、若女将の河合勝子さん。

初代のお祖父様から二代目のお父様、そして三代目である現在の大将へと、代々受け継がれてきた味の代表格が「定番巻き(巻き寿司)」。魚九の定番巻は、穴子・かんぴょう・海鮮おぼろ・しいたけ・玉子・キュウリ、そして三つ葉が入るのがポイントで、昔と変わらない味を求めるお客様が後を絶ちません。

取材のこの日は、じつは節分。津がんばるマルシェでも多くのお客様が恵方巻を手に取っていました。

そのほかマルシェでは、茶碗蒸しやオリジナルプリンなどの販売も。

「え?プリン!?」と思われた方もきっと多いですよね。三代目大将は、味を継承するだけでなく、新たなメニューへも挑戦しています。そのなかにはデザートも含まれているというから驚きです。

今のエッセンスを加えたメニュー開発

もともと寿司店としてオープンした魚九ですが、現在は手毬寿司などを扱う海鮮和食処として営業。お刺身はもちろん、煮魚や焼き魚、揚げ物など、丁寧な仕事ぶりで多くの人の舌を鳴らしています。

とにかく魚が好きだという三代目。お客様に魚介類をいかにおいしくご提供するかを考え、日々メニュー開発をしているそう。身体にやさしいものへのこだわりも強く、白砂糖や添加物不使用なのだとか。

そんななか、食後のデザートとして開発されたのが『醤油プリン』。トロトロの食感とほのかに香る醤油の風味がクセになり、今では魚九の定番〆デザートに。季節によって、イチゴや芋などのアレンジプリンも登場するそうです。

そして魚九の人気No.1メニューは、三代目が開発した「だし巻き玉子」。自家製の出汁をたっぷり含んだプルプルのだし巻き玉子は昼夜問わず人気で、多くのお客様が“もう一品!”と追加オーダーするメニューです。

また魚九では月に1度、だし巻き玉子をはじめ、ホタテのフライやツナなど、魚介類を挟んだサンドイッチも販売。サンドイッチで使用する食パンは勝子さんが焼いたものなのですが、勝子さんは間もなく出産ということで、しばらくサンドイッチの販売はお休みだそう。首を長くして待っていましょう!

地元に恩返しをしたい

「私たちが新しいことに挑戦すると、必ず大門の方々は応援してくれるんです。どんな味かわからなくても『若い二人が頑張っているから』と購入してくださる。コロナ禍の苦しいときにも支えていただきました。本当に感謝しています。今は助けてもらってばかりなので、これから少しずつ恩返しをしていきたいですね。」と笑顔で話す勝子さん。

地域の方に長年愛されている魚九は、老舗であるがゆえに「店構えが入りにくい」と、耳にすることもあるのだそう。

「そんな方たちにも気軽にお店に来てもらえるよう、マルシェをきっかけに魚九のことを身近に感じてほしいです。」と勝子さんは話します。

マルシェに出店していない日もありますが、お店は津センターパレスから徒歩圏内。テイクアウトメニューもあります。三代目のこだわりの魚料理を味わいに、そして勝子さんの明るいお人柄に触れに、「魚九」を訪れてみてくださいね。

■魚九

三重県津市大門18−7

TEL: 059-228-2810

定休日:火曜日

https://www.facebook.com/thefish9/

津市公式HP
TEL059-229-3114・3169
FAX059-229-3335