「1日にみかんを何個まで食べていいのか」と疑問に思っている方へ。
みかんの1日の適量は、約200グラム、つまり2〜3個が一般的な目安です。
過剰に摂取しても重大な健康問題は起こりにくいですが、皮膚が黄色くなる現象や腹痛を引き起こすことがあるため、摂取量には注意が必要です。
この記事では、みかんの1日あたりの推奨摂取量、最適な摂取タイミング、過剰摂取時のリスク、そしてその健康や美容への利点、長持ちさせる方法などを紹介します。
みかんは1日何個まで?日々の適量は2〜3個
1日にみかんを食べる場合、2から3個が適量とされています。
厚生労働省は1日に200グラムの果物を摂取することを推奨しています。
みかんの場合、2〜3個がこの基準に該当します。ただし、みかんの大きさによって適量は異なります。
小型のみかんでは1日3個(約240グラム)、中型では2個(約240グラム)が適量と言えます。
みかんにはビタミンCが豊富で、毎日1個以上を摂取することで健康な肌の促進につながりますが、過剰摂取は腹痛などのリスクがあります。
また、子供にみかんを与える際は、2歳までの場合は1日1/2個、2歳以上の場合は1日1個が目安です。
ダイエット時のみかん摂取量のガイドライン
みかんは100グラム当たり約49kcalと、カロリーが比較的低い果物です。
そのため、ダイエット中でも安心して食べられます。
みかんに含まれる食物繊維は、空腹感を減少させ過食を防ぐのに役立ちます。
しかし、低カロリーであっても、制限なく食べるのは避け、他の果物を含めて1日の合計摂取量を200gまでに抑えるのが望ましいです。
特に、シロップ漬けのみかんの缶詰は、極力控えることが良いでしょう。
缶詰みかんは甘く食べやすい反面、生のみかんに比べてカロリーが高いからです。
ダイエット中にみかんを食べる場合は、生のものを選び、缶詰を利用する際は量やシロップを控えめにすることが推奨されます。
みかんを食べる最適なタイミング
みかんを食べるタイミングに特に決まりはありません。
いつ食べても大きな違いはないため、自分の好きな時に食べて大丈夫です。
ただし、ダイエット中にみかんを食べる場合は、食事前に摂取することがおすすめです。
みかんに含まれる水溶性食物繊維は、空腹感を和らげ、過食を防ぐ効果があります。
さらに、腸内活動を促進する効果も期待できます。
みかんを多く食べるとどんな影響がある?3つのリスク
みかんは健康に良いとされる果物ですが、過剰に摂ると良くない影響もあります。
みかんの過剰摂取による主な3つのリスクをご紹介します。
みかんの過剰摂取によるリスク
肌が黄色くなる(カロテン血症)
「みかんをたくさん食べると肌が黄色くなる」とよく言われます。
これは「カロテン血症」という現象で、みかんに含まれるカロテノイドという色素が原因です。
カロテノイドは肌の角質層や表皮、脂肪層に蓄積しやすい性質を持ち、過剰摂取によって肌が黄色くなることがあります。
特に、角質層が厚い手のひらや足の裏でこの変色が目立つことがあります。
ただし、カロテン血症は健康に深刻な影響を与えるわけではなく、肌が黄色くなっても体への害はありません。
みかんの摂取量を控えれば、カロテン血症の症状は自然に消えます。
元の肌色に戻るまで数ヶ月かかる場合があるので、摂取量には注意しましょう。
体重が増加する可能性
みかんは他の果物に比べてカロリーが低い方ですが、過剰に摂取すると体重が増加するリスクがあります。
いくつかの果物の100グラムあたりのカロリーは次のようになっています。
- みかん:49kcal
- バナナ:93kcal
- 柿:63kcal
- ぶどう:59kcal
- キウイ:59kcal
- りんご:53kcal
- いちご:31kcal
みかんは柿やぶどう、キウイ、りんごなどに比べてカロリーがやや低く、いちごに比べると高いです。
特にバナナは糖質や水分が多く、みかんの約2倍のカロリーがあります。
これにより、みかんは果物の中では比較的低カロリーと言えます。
しかし、みかんも他の食品と同じように、過剰に摂取するとカロリーの過多につながります。
例えば、白米1杯(約150g)のカロリーが240kcalなので、サイズによりますが、みかんを4〜5個(約500g)食べると白米1杯分のカロリーに相当します。
みかんを食べる際は、摂取量に注意しましょう。
消化不良や下痢のリスク
みかんを過剰に摂ると、腹痛や下痢などの消化器系の不調が生じる可能性があります。
みかんに含まれるビタミンCやペクチンなどの食物繊維は、通常は腸内環境を改善し便通を良くする効果がありますが、過多に摂ると消化器系に不調を引き起こすことがあります。
特に胃腸が敏感な方は、過敏性腸症候群を引き起こすリスクがあり、腹痛や下痢を繰り返し経験する可能性があります。
また、消化不良や過度の水分摂取により、お腹がゆるくなることも考えられます。
みかんの過剰摂取による腹痛や下痢は一般的には珍しいことですが、適切な摂取量を意識することが大切です。
みかんのカロリーと栄養成分:ビタミンCが特に豊富
みかん100g当たりのカロリーと主な栄養成分は以下のようになっています。
- カロリー:49kcal
- たんぱく質:0.7g
- 脂質:0.1g
- ビタミンC:32mg
- ビタミンA(β-クリプトキサンチン):1,700μg
- カリウム:150mg
- カルシウム:21mg
- 鉄:0.2mg
- 葉酸:22μg
- 食物繊維(総量):1.0g
みかんは特にビタミンCが豊富で、肌の健康維持や風邪予防に効果があるとされています。
また、果肉の薄皮には水溶性の食物繊維「ペクチン」、白い筋にはポリフェノールの一種「ヘスペリジン」が含まれており、これらの成分は高血圧予防に役立つと考えられています。
さらに、みかん特有の色素成分「β-クリプトキサンチン」は、体内でビタミンAと同じような効果を持ち、がん予防にも効果が期待されています。
みかんの健康と美容への効果
みかんには、健康維持や美容に有効なさまざまな効果が期待されています。
みかんによる主な健康・美容効果
生活習慣病のリスク低減
みかんは、生活習慣病予防に役立つ可能性のある食品です。
特に、みかんに含まれる「β-クリプトキサンチン」は抗酸化作用を持ち、骨粗しょう症、動脈硬化、糖尿病などの発症リスクを低減すると報告されています。
また、みかんの白い部分や薄皮に含まれている「ヘスペリジン」は、高血圧の予防に効果があるとされています。
みかんを食べる際は、果肉と薄皮を一緒に食べるのがおすすめです。
肌の健康を促進
みかんには肌の健康を促進する効果があります。
みかんに含まれるビタミンCは、肌の潤いに必要な「コラーゲン」の生成に不可欠です。
コラーゲンの生成を促し、肌に弾力を与え、しわの予防が期待できます。
また、β-クリプトキサンチンは「ヒアルロン酸」の生成を助ける効果があり、美肌を目指すのに役立ちます。
さらに、ビタミンCはメラニン色素の生成を抑制することが知られています。
メラニン色素の生成に関わる「チロシン」は、「チロシナーゼ」という酵素によって促されます。
ビタミンCはチロシナーゼの活動を抑える効果があり、チロシンの生成を減少させることで、シミやそばかすの予防に役立つとされています。
風邪予防
みかんは免疫力を高め、風邪の予防にも効果的です。
ビタミンCは免疫系を強化し、白血球の活動を促進すると言われています。
白血球は体内に侵入したウイルスを排除し、感染を防ぐ役割を担います。
さらに、ビタミンC自体もウイルスや細菌に対する抵抗力を強化する効果があるとされています。
まとめ
みかんは1日2〜3個を目安に摂取するのが適切です。
過剰摂取は腹痛や皮膚の黄変を引き起こす可能性がありますので、摂取量には注意が必要です。
また、みかんは低カロリーであり、シミやシワの予防、風邪予防にも効果的ですので、日常の食生活に積極的に取り入れると良いでしょう。