この記事では、象印とタイガーの炊飯器を比較し、それぞれの特長と性能について詳しく解説します。
良い炊飯器選びは、毎日の美味しいご飯に欠かせませんが、購入前に最適なものを見極めるのは案外難しいものです。
失敗なく長く愛用できる炊飯器を見つけたいと思うのは当然のこと。
そこで、炊飯器の選択肢として常に上位に挙がる象印とタイガーを、機能面から徹底比較してみました。
どちらが自分に適しているかを知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
象印とタイガーの炊飯器、選び方のポイントは?
象印もタイガーも、どちらも魅力的な炊飯器を提供していますが、重視すべきポイントは異なります。
簡単にまとめると、保温性能やメンテナンスのしやすさを優先するなら象印が、多彩な炊飯メニューと土鍋のような炊きあがりを求めるならタイガーがおすすめです。
それでは、両ブランドの炊飯器の特性を詳しく見ていきましょう。
象印炊飯器のおすすめポイント
象印は元々魔法瓶の製造からスタートしたメーカーです。
そのため、保温技術に関する豊富な経験と知識を持っています。
1974年には初の電子式炊飯ジャーを市場に出し、以来、約50年にわたり炊飯器技術の革新を続けています。
象印炊飯器の特徴は、主に以下の三点です。
- 優れた保温機能
- 簡単なお手入れ
- 炊飯時に多少の音がする
これらの特徴について、さらに詳しく見ていきましょう。
保温性能が抜群
象印の炊飯器は特に保温機能に優れており、モデルによっては24〜40時間という長時間、ご飯の美味しさをキープできます。
これにより、翌日も美味しいご飯を楽しめるのです。
お手入れが簡単
さらに、象印はお手入れのしやすさにも力を入れています。
炊飯器特有の匂い問題に対しても、クリーニング機能を搭載しており、匂い残りを効果的に抑えます。
これは水を入れてボタンを押すだけで完了するため、毎日のお手入れが非常に楽になります。
炊飯時の音について
象印の炊飯器の一部モデルでは、炊飯時の音が大きめです。
これは使用する環境によっては気になるかもしれませんが、日常の生活音の中ではそれほど気にならないレベルです。
音に敏感な方は、購入前に確認しておくと良いでしょう。
タイガーの炊飯器が持つ特長
タイガーは元々魔法瓶を製造していたメーカーで、炊飯器製造においても50年以上の長い歴史を誇ります。
タイガーが目指しているのは、料亭のような高品質な「土鍋ご飯」を自宅でも味わえるようにすることです。
タイガー炊飯器の特徴は大きく三つあります。
- 多様なモデルで土鍋風のご飯を実現
- 豊富な炊飯オプション
- 保温機能に少し不安あり
これらについて、さらに詳細に説明します。
多様なモデルで土鍋風のご飯を提供
タイガーの炊飯器は、多くのモデルにおいて実際の土鍋や土鍋コート釜を採用しており、自宅で本格的な土鍋風のご飯を楽しむことができます。
このバリエーションの豊富さは、理想の炊飯器を選ぶ大きな魅力となっています。
豊富な炊飯オプション
また、タイガーの炊飯器は炊飯メニューの多さでも知られています。
少量でも美味しく炊ける機能や、冷凍ご飯、寿司米やカレーライス専用のオプションなど、さまざまなニーズに応えるメニューが充実しています。
これにより、毎日の食事作りがさらに楽しく、便利になります。
保温機能の懸念点
タイガーの炊飯器には、保温機能に関する懸念点があります。
長時間保温すると水分が溜まりやすくなるというユーザーの声があり、これは長時間の保温を重視する方には特に考慮すべき点かもしれません。
ただし、冷凍ご飯機能があるため、ご飯の保存に関しては対応可能です。
象印とタイガーの性能比較
次に、象印とタイガーの炊飯器を性能面で比較していきましょう。
対象は、どちらのブランドからも選ばれた2万円台の圧力IH炊飯器と、高級ラインとされる7万円台のモデルです。
ここでは、一般的にポピュラーな5.5合炊きのモデルを中心に見ていきます。
まずは、より手頃な価格帯の圧力IH炊飯器の比較から始めてみましょう。
【2万円台の圧力IH炊飯器比較】
項目 | 象印「極め炊き®」NP-ZX10 | タイガー「炊きたて」JPV-B100 |
---|---|---|
参考価格 | 23,370円から | 24,150円から |
消費電力 | 144Wh/炊き | 181Wh/炊き |
保温可能時間 | 最大30時間 | 最大12時間 |
主な特徴 | 複数の食感を選択可能 うまみを増す蒸らし機能 ご飯を長時間美味しく保つ 掃除が簡単にできる | 炊飯方法が多彩 土鍋コーティングでふっくらと炊ける ご飯以外の料理も多様 圧力洗浄機能あり |
象印の「極め炊き® 圧力IH炊飯ジャー NP-ZX10」とタイガーの「圧力IHジャー炊飯器〈炊きたて〉JPV-B100」を見比べると、特に保温機能に大きな違いがあります。
象印は最長30時間の保温が可能なのに対し、タイガーは12時間となっています。
したがって、長時間にわたってご飯を暖かく保ちたい方には象印がおすすめです。
一方で、タイガーの炊飯器はその多様な炊飯や調理機能が魅力です。
最短15分での速炊きから、時間をかけて炊くことで味わい深いご飯を作れるオプション、さらにドリアや煮込み料理などの様々な調理が可能なメニューが揃っており、料理の幅を広げることができます。
お手入れのしやすさに関しては、この価格帯のモデル間で顕著な差は見られません。
保温性能を重視する場合は象印が、炊飯や調理のバリエーションを求める場合はタイガーが適しています。
【最上位モデル比較】
項目 | 象印「炎舞炊き」NW-FA10 | タイガー「炊きたて」土鍋ご泡火炊き JPL-S100 |
---|---|---|
参考価格 | 約70,300円から | 約72,800円から |
消費電力 | 151Wh/炊き | 159Wh/炊き |
保温時間 | 最大40時間 | 最大24時間 |
主な特徴 | 3Dで米を動かして炊く「炎舞炊き」 高温での集中加熱「豪炎かまど釜」 121通りの炊き分け 蒸気を抑える機能 | 長時間高火力「土鍋ご泡火炊き」 伝統の「萬古焼」土鍋使用 70種類の米銘柄炊き分け 少量炊き対応 |
象印とタイガーの最上位モデルを比べると、各々が追求するご飯の美味しさへのアプローチが明らかになります。
象印は、「炎舞炊き」による立体的な動きで米を均等に炊き上げ、高温の「豪炎かまど釜」がそれぞれの米粒をふっくらと仕上げる技術が特徴です。
加えて、121通りの炊き分けオプションがあり、蒸気削減機能でキッチンを清潔に保つことができます。
タイガーは、伝統ある「萬古焼」の土鍋を用いた「土鍋ご泡火炊き」で、長時間にわたり大火力を維持し、ご飯の甘みを引き出すと同時に粒立ちを良くします。
また、70種類の米銘柄に応じた炊き分けが可能で、少量炊きにも対応しています。
保温時間では、象印の方が長く、最大40時間保温が可能です。
これにより、翌日にも美味しいご飯を楽しむことができます。
対してタイガーは、最大24時間の保温時間ですが、少量炊きが優れており、少人数家庭や一人暮らしの方に最適です。
お手入れのしやすさでは、象印が蒸気を大幅に減らす機能を搭載しており、清潔さを保ちやすいです。
最終的に、長い保温時間とお手入れのしやすさを求めるなら象印が、伝統的な土鍋の味わいや少量炊きを重視する場合はタイガーが適しています。
どんな人にどの炊飯器がおすすめか
象印とタイガーの炊飯器、それぞれに魅力があり、「自分にとって最適なのはどちらか」を決めかねる方も少なくないでしょう。
ここでは、各炊飯器がどのような方に向いているかを紹介します。
象印の炊飯器はこんな人におすすめ
- 長時間保温できる機能が必要な方
- 掃除が簡単な製品を求める方
- 炊飯時の音が気にならない方
毎日の忙しさを少しでも軽減したい、保温機能やお手入れのしやすさを重視する方には、象印の炊飯器がおすすめです。
象印の炊飯器は、保温能力が高く、清掃機能も充実しており、日常生活を少しでも楽にしてくれます。
ただし、炊飯時の音に関しては、使用環境によっては気になることもあるかもしれませんが、多くの場合は問題ないレベルです。
タイガーの炊飯器はこんな人におすすめ
- 多彩な炊飯・調理メニューを楽しみたい方
- 土鍋で炊いたようなご飯の味を求める方
- 保温時間が短くても大丈夫な方
料理を趣味にしている方や、土鍋で炊いたような本格的な味わいのご飯を家庭で楽しみたい方には、タイガーの炊飯器がぴったりです。
豊富な炊飯・調理オプションがあり、日々の食卓を彩ります。
保温時間は象印に比べて短いですが、それをカバーする便利な機能があり、柔軟に対応可能です。
まとめ
今回、象印とタイガーの炊飯器について比較し、それぞれが持つ特長を紹介しました。
象印は、日常を少しでも快適にしたい方、特に保温機能や掃除のしやすさを求める方に最適です。
一方、タイガーは、料理のバリエーションを重視し、土鍋風のご飯を楽しみたい方におすすめです。
どちらも保温時間や機能面で異なるため、ご自身のライフスタイルや料理に対するこだわりに合わせて選んでみてください。
高い機能性を備えた炊飯器は、価格がやや高めですが、毎日の食事の満足度を高めてくれるでしょう。
最適な炊飯器選びで、美味しいご飯とともに豊かな食生活を楽しみましょう。