家庭でよく起こることですが、切った長芋をそのままにしておくと、色が変わることがあります。
とろろにする際など、この色変わりに困ることもあるでしょう。
この問題への対応方法についてお伝えします。
ここでは、長芋がなぜ色を変えるのか、そしてその防止策について解説します。
色が変わる原因を知ることで、長芋をもっと美味しく楽しむことができます。
なぜ色が変わるの？
長芋をすりおろしたり、切ったりすると、時には赤みがかった黒色に変色することがあります。
これは、長芋に含まれる「ポリフェノールオキシダーゼ」という成分が酸素と反応し、「酸化」を起こすためです。
皮をむいた長芋を長時間放置すると、徐々に赤黒く変色してしまいます。
そのため、使い切れない時は、酸化を防ぐための保存方法を考えることが大切です。
品質に与える影響は？
少しの変色であれば、品質に大きな影響はありません。
ただし、目立つ変色や、変な臭いや感触がある場合は、腐敗の可能性が高くなり、食べるのは避けた方が良いでしょう。
特に、ドロドロに溶けたような状態になっている場合は、絶対に食べない方が安全です。
発見したら速やかに廃棄することをおすすめします。
変色を避けるためのポイント
長芋を丸ごと使い切るのは難しいものです。そこで、変色を最小限に抑える方法を紹介します。
金属製のすりおろし器の使用は控えめに
長芋をすりおろす際に使うすりおろし器の材質は重要です。
金属製のすりおろし器は酸化を促進するので、使用を控えましょう。
代わりに、プラスチック製や陶器製のすりおろし器がおすすめです。
特に陶器製のすりおろし器は、通常のものよりも滑らかな口当たりに仕上がり、とろろがご飯とよく合い、より美味しくなります。
酢とレモンでの酸化対策
酸化を防ぐためには、酢やレモンなどの酸性物質が効果的です。
どちらも簡単に使えて便利なので、お好みに応じて試してみると良いでしょう。
酢を使った方法
生の長芋を切った後の断面に酢を数滴塗ることで、酸化を防ぐことができます。2〜3滴が目安です。
また、すりおろした長芋にも同量の酢を加えると、変色しにくくなります。
長芋を細長く切った場合は、1リットルの水に大さじ1の酢を加えた溶液に浸しておくのが効果的です。
酢の量は少ないため、味や香りが気になることはほとんどありません。
レモン汁の使い方
酢の代わりにレモン汁を使用する方法もあります。
長芋とレモンの組み合わせは良く、爽やかな風味を楽しめます。
レモン汁を長芋の切り口に均一に塗りますが、均等に塗らないと変色する可能性があるので、注意してください。
大きな長芋の場合は、適当な大きさに切り、ボウルなどに入れてレモン汁を全体に馴染ませると良いでしょう。
これにより、均一に塗ることができます。
ただし、レモン汁を多用すると香りが移る可能性があるので、使用量は保存後の用途に合わせて調整してください。
変色した長芋は料理のつなぎに
もし長芋が変色してしまった場合は、料理のつなぎとして活用するのが一案です。
すりおろした長芋は、お好み焼きや鶏つくね、ハンバーグなど様々な料理に使えます。
多くの人がつなぎに小麦粉を用いますが、長芋を使用すればグルテンフリーとなり、小麦アレルギーのある方も安心です。
さらに、小麦粉を使うよりも長芋を使うと、ふんわりとした食感が楽しめます。
これにより、量を増やす効果も期待できるため、ダイエット中の方にもおすすめです。
興味があれば、長芋をつなぎに用いたレシピを試してみてはいかがでしょうか。
長芋のかゆみを防ぐ効果的な方法
長芋を扱うときに出るかゆみは、調理中や食事中によく起こり、扱いにくい問題です。
しかし、実はお酢やレモン汁を使えば、変色を防ぐだけでなく、かゆみを抑えることができます。
長芋がかゆみの原因となるのは、「シュウ酸ナトリウム」という成分です。
この成分は針状の構造をしており、皮膚に触れるとかゆみを引き起こします。
アルカリ性のシュウ酸ナトリウムは、酸性の成分と反応して中和されるため、この性質を利用するとかゆみを緩和できます。
かゆみを予防するには、変色防止で使った「お酢を使う方法」で作った酢水に長芋を浸してからすりおろすのが有効です。
すでにかゆみが出てしまった場合は、かゆい部分にお酢やレモン汁を塗り、少し時間をおいてからお湯で洗い流します。
これらは家庭にあるもので簡単にできるので、非常に便利です。
かゆみを完全に避けたい場合は、初めから調理用手袋を使って長芋を扱う方法もあります。
自分に合った対策を見つけてください。
まとめ
長芋の色が変わる原因と対策をご紹介しました。
長芋の変色は、空気中の酸素と反応して起こる酸化現象によるものです。
変色を防ぐためには、切ったりすりおろしたりした長芋にお酢やレモン汁を少量加えると良いでしょう。
特に、金属製のすりおろし器の使用は避け、プラスチック製や陶器製のものを使用することが推奨されます。
また、長芋のかゆみは、シュウ酸ナトリウムという成分が皮膚に触れることで発生します。
このかゆみは、酸性の成分であるお酢やレモン汁を使って中和することで緩和できます。
予防としては、事前に長芋を酢水に浸す方法が有効です。
すでにかゆみが出ている場合は、直接お酢やレモン汁を塗り、後に洗い流す方法が役立ちます。
完全な予防のためには、調理用手袋を使用することも一つの手段です。
これらの対策を踏まえることで、長芋を安全に、そして快適に扱うことが可能になります。
変色やかゆみを防ぐための簡単な対処法を知ることで、長芋をさらに楽しむことができるでしょう。
